往くべくんば、死すべくんば−弁護士・布施辰治−

布施辰治を描いた演劇をみてきました。
http://www.zenshinza.com/stage_guide/ikubekunba/ikubekunba_index.htm

前進座の方と以前お会いしたこともあったので、一度前進座の作品を見てみたいと思っていました。
そして今回は自分の関心のある人間を描いた作品でもあり、予定も特にありませんでしたので、劇場まで足を運ぶこととなりました。

会場はほぼ満員でしたし、作品の出来もよかったと思います。

日本評論社の会長って、ご遺族なんですね。布施辰治の。

以下のHPは、彼の経歴を知る上で参考になります。
http://www.cc.matsuyama-u.ac.jp/~tamura/fusetatuji.htm
http://ww51.et.tiki.ne.jp/~wada/
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B8%83%E6%96%BD%E8%BE%B0%E6%B2%BB

また、彼の息子さんが新書を書かれています。

ある弁護士の生涯―布施辰治 (岩波新書)

ある弁護士の生涯―布施辰治 (岩波新書)

いまだに販売されているというのはすごいですね。

共産主義者と呼ばれる人や朝鮮人の方などを弁護したことにより不当な扱いをされた方のようですが、言論の自由が権利として認められるいまだからこそ、この方自身が弁護士としてどのような業績があるのか、どのような行動を行ってきたかをきちんと捉えて評価していくべきでしょう。
私が共産党を支持することはいまのところないですし今後もないかと思いますが、「あの人は○○主義者だから」といって無実の人間を放置しておくとか、「あの人は○○人だから」などとレッテルを貼って思考停止してしまうことは絶対に避けたいです。

日本人としてのプライドがあるなら、日本人として尊敬されたいなら、
国内の人権保障を大事にする必要があるでしょうし、外国人を排他的に扱うようなことがあってはならないでしょう。知らずに差別してるときもあるので、なかなか難しいですけどね。

もっとも、大阪市などで問題になりましたが、「人権」を盾に相手を脅す「弱者の恫喝」なるものも以前から存在しており、このことが差別問題をより複雑化させていると思われます。
このような「弱者の恫喝」についても同じように警戒する必要があるでしょう。